4月の下旬に子猫保育園に入園したみみ&はな
白黒の長毛の姉妹は、とても個性的で可愛らしく
いつも二匹で遊んでいました

1度は別々に貰われたものの、たまたま行った簡易検査で
ウィルス感染の陽性が出たため、譲渡先に先住さんがいるので姉妹一緒に
一旦引き取ることにしました

子猫のうちはお母さんから受け継いだ抗体の為、陽性が出ることが
多くあります
生後6ヶ月を過ぎれば陰性になる可能性が高く、それまで我が家で
様子を見ることになりましたが、ご縁があり長期の預かりさんのお宅に
行くことが出来ました
今思えば、あの時ご夫婦と広いお宅で好きなように遊び、お二人に甘え、
可愛がって頂き本当に良かったと思います

先々週、丁度台風が宮崎市の上空をふわっと通過していた日に
はなちゃんの遺伝子レベルの検査を行いました
これで陽性が出れば、6ヶ月を過ぎても陽性・・・
結果は陽性でした

私を含めて多くの方が「猫エイズ」について知識があまり無いと思います
預かりボランティアの身で、詳しく勉強していないとは!とお叱りを受けそうですが
長年お手伝いをしてきて、今回はじめての陽性・・・

まず
私たちがよく口にする「猫エイズ」とは「猫後天性免疫不全症候群」のことですが、
それは「猫免疫不全ウィルス感染症」いわゆる「猫エイズキャリアー」とは別の病態だそうです

はなちゃんは「猫エイズキャリアー」
「猫エイズ」ではありません
たくさんの記事やホームページを読みましたが、猫エイズキャリアーの性質は
全然怖いものではないそうです
名前も「エイズ」とありますが、人間が感染する「エイズウィルス」とは似て非なるものであって、
人間には感染しません

このウィルスは噛み傷から血液によって伝染するため、主に猫どうしのケンカによって伝染します
同じお皿で食事をしても伝染することはほとんどないそうです。

調べていて驚いたのは、日本は国土が狭い割りに多数の野良猫がいるため、
テリトリーがぶつかりやすく、ケンカの多発によって日本の猫のFIV感染率が高いそうで・・・
野外にいる猫の10~30%は感染していると言われているみたいです!
自由に出入りしている子もいつ感染するか分からないという事です

ただ、感染によってすぐにキャリアーから猫エイズが発症し死に至るというわけではなく、
病気の進行がステージ1からステージ4へと長い年月をかけて進行していくそうです
発症せずに天寿を全うする子も多く、エイズキャリアーよりも高齢になって腎不全や癌に
なるほうが私としては恐ろしいです
としこさんは末期の腎不全でしたから・・・
ただ、やはりストレスが進行を早める一番の原因になるそうなので、
完全室内飼いでゆったりまったり、大好きな飼い主さんの元生活できることを望んでいます
感染していない子とキャリアーの子を、一緒に全く問題なく飼っていらっしゃる
飼い主さんも多くいらっしゃいます
正しい知識があるからこそ、一緒に生活することが出来るのだと思います
みみとはなは、とても綺麗な姉妹です

はなちゃんは顔の模様を見て「あー残念ね(笑)」とよく言われますが、
私は全然そんな事思っていません
頭がよく落ち着いていて、みみちゃんの事をとてもよく見ています
甘えん坊でとても綺麗な子です

みみちゃんはちょっと怖がりですが、とてもお転婆で面白い子です
綺麗な鉢われの大きな瞳で、よくおしゃべりします
同じく甘えん坊で、ごろごろと喉を鳴らして私たちを迎えてくれます

姉妹とも長いしっぽで毛並みもよく、目やにひとつ鼻水ひとつ出ていません
リビングにいる子猫のほうが、よっぽど汚れています(笑)
みみちゃんとはなちゃんは飼い主さんを募集しています
猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズキャリアー)を正しく理解されていて
姉妹一緒に大事に飼ってくださる方を探そうと思います
譲渡会には参加しないかもしれませんが、ネットでの里親募集に
登録する予定です
この子たちは捨て猫です
保健所ではケージの端っこで2匹でくっ付いて
威嚇していました
これからもずっと2匹で生活させてあげたいと思っています

どうぞよろしくお願い致します
参考
猫エイズなんてこわくない!日本臨床獣医学フォーラム